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テーブルカット・ロゼンジ・リング

作品名 テーブルカット・ロゼンジ・リング
制作年 1640年頃
制作国 イギリス(推)
制作者 未詳
素材 ゴールド、ダイアモンド
サイズ L14mm, W22mm, H24mm

作品説明

ゴールド、エナメル、ダイアモンドのリング。幅広のベゼルにはテーブル・カットにした大きなダイアモンドを正面から菱形にセットし、同様にカットした小さめの石3つをその両脇にセットしている。この全部で7つのコレットにはのこぎり歯状の縁があり、広がったベゼルには白い点を付けた黒のエナメルを施している。腕の平面部は葉を付けた小枝で装飾している。

解説

この壮麗なリングは大きな石1つに小さな石6つの合計7つの石を組み合わせ、白の光とゴールドの輝きを調和させた17世紀に人気のあったデザインで、このデザインで現存するもののなかでは最高の作品である。この作品は、ルネサンス流の精密な象眼やエナメルを施したセッティングといった技よりも、石そのものの美しさによって効果を生み出しており、ダイアモンド・リングの歴史の中で重要な発展を示すものと言える。大きなダイアモンドは稀少であるため、リングの多くは単石ではなく、この作品のようにシンプルなクラスターか、十字形または薔薇文様になるように小さな石と一緒にセットされている。当時としてはよく見られるデザインだが、このリングがとりわけ目を引き貫禄ある印象となっているのは、うまく組み合わされたゴルコンダ産ダイアモンドの質によるものである。富裕な人々はダイアモンドをウェディング・リングに用いたことから、このリングもその目的のために作られたか、もしくは重要な任務を果たした大使や高位高官の者へ王や王女から与えられたのであろう。

ダイアナ・スカリスブリック