close close
/home/vuser/5/4/0005745/www.albionart.com/wp/wp-content/themes/original-theme/single-jewel.php on line 25
">

9人の乙女のプラーク

作品名 9人の乙女のプラーク
制作年 1900年頃
制作国 フランス
制作者 ルネ・ラリック
素材 ゴールド、エナメル
サイズ L53mm, W63mm

作品説明

棘のようなゴールドの爪を伴うダーク・ブルーのエナメルによって縁取られたゴールド・ブローチには、9人の乙女の胸像を彫った模造アイボリーのプラークが収められている。彼女たちは髪を流行のポンパドゥールに結い上げ、様々なポーズを取って横顔を見せている。ルネ・ラリック製作、1900年頃。

解説

このブローチは、ルネ・ラリックがベル・エポックの因習的なダイヤモンド・ジュエリーに代わるものとして提供したアール・ヌーヴォー、すなわち新しい芸術のスタイルを冷笑するものである。ここで彼は自然から直接求めたモティーフである棘を用い、またこのジュエリーの中心的なテーマとして乙女たちの胸像を用いているが、その魅力は素材の内在的な価値にあるのではなくそれが創造されたアートにある。アイヴォリー彫刻は始まりを1892年にまで遡ることができるが、その頃にレオポルド2世のベルギー領コンゴから象牙が彫刻家たちの使用に供するために輸入された。ラリックはそれを、ここにあるようなブローチだけでなくコームやメダイヨン、ペンダント、さらにはラシーヌの戯曲のベレニス役を演じるために女優のジュリア・バルテのために創造した有名なティアラ用として採用したが、現在それはヴェルサイユのミュゼ・ランビネに所蔵されている。彼がアイヴォリーを用いた時代は、クリスタルおよびガラスへ関心を寄せるようになる1904年に終わりを告げた。棘の縁飾りのためのオリジナル・デザインは、1991年10月から1992年3月にパリの装飾美術館で開催された『ルネ・ラリック:ガラス・ジュエリー』展のカタログの128ページに“モンチュール・エピンヌ(棘のマウント)”として掲載されているものがそうである可能性がある。

ダイアナ スカリスブリック