作品名 | テーブルカット ダイヤモンドリング |
制作年 | 16世紀後期 |
制作国 | 未詳 |
制作者 | 未詳 |
素材 | エナメル、ダイヤモンド、ゴールド |
ゴールド・リングのフープから続くショルダーは、飛び出したスクロールの形状でブラック・エナメルのディテールが施され、両サイドに二重のアーチを伴うボックス・ベゼルを支えており、そこに1個のテーブルカット・ダイヤモンドがセットされている。
ルネサンスの時代にはあらゆる他の宝石以上に価値を認められていたために、ダイヤモンドはヨーロッパ全土で王侯や貴族たちによって不屈と荘厳さの理想のシンボルとして取り入れられた。彼らはそうした理想と結びついた存在として考えられることを願ったのである。その並外れた硬さはファセットを施すことを非常に困難なものとし、したがってルネサンス時代の大半において、ダイヤモンドはここにあるように、その自然のままの八面体の形状で使用された。多くの人々がダイヤモンドの尖った部分を使って、窓ガラスに自分の名前やメッセージを刻んだ。