作品名 | ルネサンスのトルマリンリング |
制作年 | 1580年頃 |
制作国 | イギリス |
制作者 | 未詳 |
素材 | エナメル、トルマリン、ゴールド |
ゴールド・リングの先端の飛び出したショルダーは盛り上がって、八角形に尖ったベゼルを支えており、そこにテーブル・カットのトルマリンがセットされている。裏側はダーク・ブルーの三角形のセクションに分割されている。
このローズ・レッドのトルマリンはカスプ型ベゼルにセットされており、それに続くショルダーにもかつてはトルマリンのカラーを最も効果的に見せるべく選ばれたエナメルが鮮やかに施されていたであろう。リングというものは非常に重要であったことから、向上心に燃えるゴールドスミスたちは職業ギルドへの入会を許される前に、あらゆるテストに合格するリングを製作しなければならなかった。このリングはフープとショルダー、ベゼルという3つの別々の要素を例証しているが、製作に当たったゴールドスミスはそれらを調和した全体へと纏め上げ、壮麗さへのルネサンスの理想を表現している。