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ルネ・ラリック制作 パンジーのペンダント/ブローチ 

作品名 ルネ・ラリック制作 パンジーのペンダント/ブローチ
制作年 1899-1901年頃
制作国 フランス
制作者 ルネ・ラリック
素材 エナメル、ダイヤモンド、ゴールド

作品説明

フランス製のエナメルを施しダイヤモンドをセットしたアール・ヌーヴォーのブローチ/ペンダントはラリックによる1900年頃のもので、センターにイエロー・ゴールドにペイル・ブルー=グリーンのエナメルを施した影のような女性の顔が配され、ペイル・ヴァイオレット・エナメル(3色スミレ)が彼女の額に置かれており、上に2つの紐通し孔がある。下方には鮮やかなブルーのプリカジュール・レナメルによる様式化した葉飾りのセクションがあり、縁飾りにオールド・ブリリアント・カット・ダイヤモンドが間隔を置いてセットされている。縁にLaliqueと押印されている。

バロック・パールを伴う同じような実例については、バーテン、ジグリッド共著『ラリック』(1977年刊)108ページ、no 36 および321ページ、no 649を参照のこと。

プロヴナンス

A. F.フェルスマン著『ロシアの財宝 ダイヤモンドと貴石』(1925年、モスクワ刊)パート4、no. 188、プレイトXCIIIを参照のこと。1927年3月16日のクリスティーズ・ロンドンのセール、ロット54。

解説

ジュエリーをアートに変換した天才として、ルネ・ラリックは自らのテーマを自然から取ったが、彼はそれをここにあるように、頻繁に女性と組み合わせた。ここでは、その顔が葉飾りで縁取られ1輪のパンジーが冠されている。この実例において、このブローチ/ペンダントに特別なクォリティを与えているのは、彼のゴールドスミスの技術への熟達、特に中世のカテドラルのステンド・グラスの窓を連想させる透明のプリカジュール・エナメルである。彼はこのブローチ/ペンダントを、高価な宝石を展示する手段としてではなく絵画のように満たすべき空白のキャンヴァスであると見なし、ダイヤモンドを間隔を置いて用いたが、ちらばせて配した小さなサイズのものとは言え非常に効果的に、それらは葉飾りの縁にハイライトを付けている。

このようなデザインはベル・エポックの女性にガーランド・スタイルに対して芸術的な代用案を提供するとともに、1900年にパリで開催された国際博覧会で展示されると彼のスタンドは大群衆を惹きつけ、その因習を超えるとともに詩情溢れるクリエイションの真のマジックによって恍惚とさせた。

ダイアナ・スカリスブリック