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ルネ・ラリック製作 ダイヤモンド チョーカー ネックレス

作品名 ルネ・ラリック製作 ダイヤモンド チョーカー ネックレス
制作年 1892年頃
制作国 フランス
制作者 ルネ・ラリック
素材 ダイヤモンド、ゴールド、シルバー
サイズ L36.5cm

作品説明

19世紀後期の重要なダイヤモンド・ネックレスはルネ・ラリックによる1890年頃のもので、オールド・カット・ダイヤモンドをセットした1本のテーパー状のラインによる13個のグラデュエイションしたオーヴァルの絡み合ったリンクの連なりとしてデザインされており、上部飾りの各ボウノットはコレット・セットのオールド・ブリリアント・カット・ダイヤモンドを提げ、シルバーとイエロー・ゴールドにマウントされている。ルネ・ラリックの初期の商標とフランスの極印が押されており、ラクロッシュ・フレール向けの専用のケースを伴う。

解説

小説家のコレットによって「これまでで最も圧政的」と書かれた流行であるパールのあまりに大きな声望のゆえに、ジュエラーたちはベル・エポックの間には顧客たちに多くのネックレスを提供しなかった。それにもかかわらず、非常にフォーマルなイヴェントのために着用されたロウ・カットのガウンとともに、多くの裕福な女性たちは輝き立つダイヤモンド・リヴィエールで、また同じくより洗練されたフェストゥーンやその他のデザインのもので首を取り巻くことを願った。

S. バーテン著『ルネ・ラリック ジュエリーとオブジェ・ダール 1890-1910』(1977年刊)1890-94年からのイラストnos. 314-322Aにあるように、ラリックはフリーランスで仕事をしており、カルティエやブシュロンといった主流のジュエラー、同じく彼の昔の雇い主であるルイ・オコック向けに一群のダイヤモンド・ネックレスをデザインした。数多くの異なったスタイルが描かれており、1点はアシメトリーなロココの実例、もうひとつはジュエラーのボーメ・エ・バサンジュがマリー・アントワネット王妃への売却を望んだ有名なコリエ(カラーまたはネックレス)に倣ったもの、おそらく亡命したオルレアン王家の支持者に向けたフルール・ド・リス1点と滝のテーマの二つのヴァージョンがある。しかしながら、ほとんどが実作されなかったため、ラリックがリボン・モティーフを採用してそれぞれコレト・セット・ダイヤモンドを提げたループに結んだこの実例は、稀少な例外である。彼が1894年のフランス工芸家サロンにおいてアール・ヌーヴォーに結晶化した個人的なスタイルのジュエリーを見せた後、彼は因習的なデザインの制作をやめただけでなく、パワフル極まりないダイヤモンドの代用となる並外れたものを提案した。それにもかかわらず、このエレガントなネックレスは、彼が挑戦しようとしたタイプのジュエリーをいかに見事にマスターしていたかを示している。

 

ダイアナ・スカリスブリック