用語集

ゲ、ジャック【宝石彫刻師】

Guay, Jacques

名声高いマルセイユ出身のフランス人宝石彫刻家(1711-1793)。ゴールドスミスの見習い修業からスタートするが、すぐにデッサンの勉強のためにパリに出る。そこで有名なコレクターのピエール・クロザの知己を得て宝石彫刻の世界に入り、才能を開花させた。1742年にはフィレンツェに赴いてトスカナ大公の豪華なジェム・キャビネットの研究を行い、その後ローマにおいて製作したオクタヴィアヌスやマルクス・アウレリウスの頭像がパリのコノサーたちの賞賛を博す。パリに呼び戻された彼は様々な重要な用命を賜るが、やがてマダム・ド・ポンパドゥールの知るところとなり、パトロン兼弟子となった彼女は彼のためにヴェルサイユにアパートを用意。そこで彼はマダム・ド・ポンパドゥールのサイン入りのインタリオ数点を製作し、国王御用達の宝石彫刻師にも任命された。