用語集

リフォ、アルマン・デジル【ジュエラー/メゾン】

Riffault, Armand-Désir

フランスのジュエラー&エナメル細工師、アルマン・デジレ・リフォー(1832-1872)は、1867年のパリ万国博覧会においてブシュロンの共同製作者としてブロンズ・メダルに輝く。彼は1862年に独り立ちし、パリのリュ・リシュリュの近くの小さなアトリエを開いた。プリカジュール・エナメルの技術の復活と普及を促進したのがリフォーである。彼は1864年に、「メタルへの透明、不透明のエナメルの焼成」に対して特許登録を行い、1868年まで様々な改善を行った。リフォーによる半透明のエナメル装飾のルネサンス・スタイルの手鏡は、1867年の博覧会のジュエリー部門の委員長、イギリスのダッドレイ伯爵ウィリアム・ワードによって購入された。エナメルに精通するとともに、ジュエリーの一大コレクターであった伯爵は、リフォーの死後も1878年まで彼のエナメルによるジュエリーをブシュロンで買い求めた。もうひとりのイギリス人、鉄工所経営者のH. W. F.ベルコウが遺贈したブレスレットとクロスがロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館に、またパリの装飾美術博物館にはペンダントとドロップ・イヤリング、ネクタイ・ピンから成るパリュール一式が収蔵されている。